優雅に散歩 四谷ねこ

東京都心の一等地、四谷。数多の鉄道路線や大路を抱えるこの地は、あまり動物たちにとって住みよい環境ではない。しかし、そんな中にも強かに生きる猫たちがいる。

真田堀の土手に住んでいる1匹の猫は、ソフィア通り利用者の間で有名な存在だ。頻繁には見かけない分、姿を見られたらその日は運が良い、と密かに噂になっている。

特徴は白と黄金色の毛と、金色の瞳、そして幸運を運ぶとされる鍵尻尾。上品さを感じるのは、淡い色合い、おっとりしたしぐさ、あるいは土地柄のせいか。

誰にでも人懐こいというわけではなく、不用意に近づくと逃げていってしまう。しかし、ポテトチップスの袋のようにカサカサと鳴るものを使うと、すんなりと寄ってきてくれる。

真田堀の中でも、正門あたりから南で目撃情報が多い。よく晴れた日の昼間などは狙い目だ。ただし、野生動物に餌を与えないように。

ある院生は、数年前は本学周辺にさらに猫が生息していたというが、近年はその話は聞かない。四谷近辺なら、しんみち通りでは亜麻色の、たい焼き屋「わかば」周辺では白色の猫を見られる。

四谷が猫の街であることは、無機質なビル群からは想像もつかないだろう。ただ、猫といってもおさかなくわえたドラ猫はいない。さすがは迎賓館のお膝元、おしとやかで気品あふれるお猫様が多い印象を受けた。