日仏討論会

新しい働き方に向けて

 日仏討論会「新しい働き方に向けて 女性は変革の鍵?」が10月5日、上智大学国際会議場にて開催された。「Business Insider Japan」統括編集長浜田敬子氏を司会に迎え、日仏のパネリスト4人が登壇。職場で女性が直面する問題点やその改善について、日仏さらに男女それぞれの視点から議論が交わされた。

 上智大学法学部教授の三浦まり氏は、長時間労働が諸悪の根源だと指摘。「日本企業では長時間働くほど偉いという考えがあるが他の評価の仕方をするべき。長時間労働が原因で女性が退職することは企業にとっても利益損失になる」と語った。

 男性のための男女平等推進活動を行う「ハッピーメンネットワーク」創設者アントワヌ・ド・ガブリエル氏は男性の無関心を危惧する。女性の活躍が男性にとっても利益になることを周知し、男性の見解が変わらなければ改善は不可能であるという。企業努力としては会議時間の変更を提案。幹部間の会議は夜間に行う場合があるが、平日の昼食時に行うなど女性が参加しやすいよう改善する必要性を訴えた。

 女性リーダー育成のための「女性とパワー社」創立者ジュリア・ムゾン氏は女性の連帯を強めることを強調。未だ女性差別があることを指摘し、女性に集団の力を活用し互いに支え合うことを呼びかけた。

 2004年に育児休暇を取得した元官僚の山田正人氏は自身の経験から男性の育児休暇について言及した。同じく官僚であった妻に働きながら3人の子の育児は不可能だと言われ、申請した。当時は上司に驚かれたが、この2、3年で男性の育休所得への非難は減少してきているという。だが一般企業での取得が未だ増えないことを問題視した。

 登壇者たちはいずれも、環境は女性が働きやすい方へと変化しているがその発展が非常に遅いと口をそろえる。また、もともと男性のために作られた現行の制度や社会自体を変えていくべきという共通の指摘もあった。