第1回

 こんにちは。総合グローバル学部の樋渡です。3回連載で、総合グローバル学部についてまた私自身について紹介したいと思います。

 

 総合グローバル学部は2014年度に設立された学部で、現在3学年が在籍しています。来年の新一年生が入学すると4学年が揃い、完成年度を迎える2017年度には、初めての卒業生を出すことになります。総合グローバル学部の英語名はFaculty of Global Studiesなので、FGSと呼ぶことにしています。というのも、「総グロ」などと汚らしい言葉が横行しているからです。学生たちには、この略称を使わないように、また、学内外でこの「総グロ」という言葉を聞いたらFGSと訂正するように言ってありますが、この汚らしい呼び名を撲滅するのはきわめてむずかしく、「総グロ」は後を絶ちません。

 

 FGSは一学部一学科、定員220名の学部です。教員は2013年度までは外国語学部に所属し、国際関係副専攻とアジア文化副専攻で全学の学生を対象とする教育を行ってきました。FGSでは、私たち教員は自学科の学生をもつという初めての経験をしています。とりわけ学科長として、私は日々学生の対応に追われ、それ以外にもカリキュラムや学部の将来を検討する業務、入試業務など、気の休まる暇がありません。

 

 にもかかわらずなぜ頑張ろうと思うのか? それは、上智の他学部に負けたくないからだと思います。既存の学部はどれもすばらしい学部ではありますが、それらのいずれとも異なるユニークさや可能性を秘めた新しい学部を学生たちと一緒に作りたいからだと思います。学部を新しく作るということは、容れ物を作って終わりというような簡単な話ではありません。毎日が一見平凡な時間のように見えて、実は日々学部の基盤を固める大切な時間です。3年目に入り、ようやく少しではありますが基盤が固まってきたような気がしています。

 

 FGSのカリキュラムでは、国際政治論、市民社会・国際協力論、中東研究、アジア研究という4つの領域(前者2つが国際関係論系、後者2つが地域研究系)が設けられており、学生たちは2年生の秋にいずれかの系の中からメジャー領域を、他の系のなかからマイナー領域を選択しなければなりません。そして、1年次の秋学期に開講される基礎演習にはじまり、3・4年次の演習、そして卒業論文または専門論文といった、必修科目を履修することを通じて自分の研究を進めていきます。演習8単位必修、卒論または専論必修という高いハードルを越えた最初の卒業生を送り出すことが直近の課題です。それに続く学年も社会に送り出してはじめて実績を積んだ学部になるのですが、FGSはまだそのような実績をあげていません。依然として作りかけの学部です。だからこそ面白いと思ってくれる若者、自分たちが学部を作っていくのだという気概をもってFGSを選ぶ若者を心待ちにしています。